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旅とクリエイティブ

Talk with : 田川 欣哉(Takram)

第一回目のゲストはデザインエンジニアとして幅広い領域で活躍されているTakram代表の田川欣哉さん。海外との関わりも深い田川さんの目から見た日本の稀少性や魅力、コロナ収束後の日本の姿、旅とクリエイティブの関わりについてなど、多様な文脈から日本や観光について語り合います。

収録日:2020.08.01
田川 欣哉|Kinya Tagawa
Takram代表取締役。テクノロジーとデザインの幅広い分野に精通するデザインエンジニア。主なプロジェクトに、トヨタ自動車「e-Palette Concept」のプレゼンテーション設計、日本政府の地域経済分析システム「RESAS」のプロトタイピング、メルカリのCXO補佐などがある。東京大学工学部卒業。英国ロイヤル・カレッジ・オブ・アート修士課程修了。2015年から2018年までロイヤル・カレッジ・オブ・アート客員教授を務め、2018年に同校から名誉フェローを授与された。
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幸せの根拠を探訪する

Talk with : ナガオカケンメイ(デザイン活動家・D&DEPARTMENTディレクター)

第二回目のゲストはデザイン活動家でD&Departmentディレクターのナガオカケンメイさん。かつての原デザイン研究室で働いていたナガオカさんと当時を振り返りつつ、最近の「d」にまつわる一連の活動について伺う中で、デザインの役割や日本のラグジュアリーについて語り合います。

収録日:2020.08.12
ナガオカケンメイ|Kenmei Nagaoka
「ロングライフデザイン」をテーマにストアスタイルの活動体D&DEPARTMENT PROJECTを創設。デザイン目線の旅行文化誌『d design tarvel』や47都道府県のデザイン物産ミュージアム「d47 MUSEUM」、つくり手・売り手・使い手の垣根を越えてロングライフデザインのマーケットを応援する会員誌『d LONG LIFE DESIGN』など、物販・飲食・出版・観光などを通して、47の「個性」と「息の長い、その土地らしいデザイン」を見直し、全国に向けて紹介する活動を行う。
www.nagaokakenmei.com
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気がつくと新しいスタートラインに

Talk with : 隈 研吾(建築家)

第三回目のゲストは建築家の隈研吾さん。四半世紀にわたって親交があり、数々のプロジェクトを共同で行ってきた二人。当時を振り返るとともに、少年時代に体験した大阪万博や若手時代の思い出話など、二人のルーツとなる体験について回想するなかで、これまでの活動に対する思考や今後の展望について語り合います。

収録日:2020.09.15
Photo (c) J.C. Carbonne
隈 研吾|Kengo Kuma
1954年生。1990年、隈研吾建築都市設計事務所設立。慶應義塾大学教授、東京大学教授を経て、現在、東京大学特別教授・名誉教授。国内外で多数のプロジェクトが進行中。国立競技場の設計にも携わった。主な著書に『点・線・面』(岩波書店)、『ひとの住処』(新潮新書)、『負ける建築』(岩波書店)、『自然な建築』、『小さな建築』(岩波新書)、他多数。
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違う木に登って同じものを見ている

Talk with : 土井 善晴(料理研究家)

第四回目のゲストは料理研究家の土井善晴さん。フランス料理、日本料理、家庭料理と様々な料理を探求してきた土井さん。多様な視点から捉えた日本の食文化について伺うなかで、デザインにも通底する思考が見えてきました。食という文脈を通して、日本の美意識や資源について語り合います。

収録日:2020.10.22
土井 善晴|Yoshiharu Doi
料理研究家。1957年、大阪生まれ。フランス料理や日本料理を学んだ後、土井勝料理学校講師を経て、92年に「おいしいもの研究所」を設立。十文字学園女子大学招聘教授、東京大学先端科学研究センター客員研究員。テレビ朝日「おかずのクッキング」の講師を三十年務めている。著書に「一汁一菜でよいという提案」グラフィック社、「土井善晴の素材のレシピ」テレビ朝日出版など。
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土佐のデザインには笑いがあるぜよ

Talk with : 梅原 真(デザイナー)

第五回目のゲストはデザイナーの梅原真さん。高知を拠点として一次産業のデザインを磨きあげてきた梅原さん。これまでの、そして、これからの活動について伺う中で、土地の長所も欠点も、全てを魅力と笑いに変えてしまう梅原さんの思考の源泉に迫ります。(*感染者数は収録当時の情報です。)

収録日:2020.11.27
梅原 真|Makoto Umebara
高知生まれ。高知在住。デザイナー。その土地にあるものに、すこしデザインをかけあわせ、あたらしい価値を作り出す。ローカルでの対象物は、必然的に一次産業となり、カツオ、ユズ、茶、クリ、林業のデザインなど。
地域の生き方として、砂浜しかない町の「砂浜美術館」。高知県の森林率を面白がる「84プロジェクト」。秋田県の「あきたびじょん」。
離島・海士町の「ないものはない」などをプロデユース。「土地の力を引き出すデザイン」で毎日デザイン賞・特別賞。
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古代からの声に耳を澄ます

Talk with : 杉本 博司(現代美術作家)

第六回目のゲストは現代美術作家の杉本博司さん。海外に拠点を置き、写真、骨董、建築、文筆と多岐にわたって活躍する杉本さん。代表作である『ジオラマ』『劇場』『海景』をめぐる話や、古美術にまつわる話を端緒として、日本の歴史や風土、さらには、文明・生命の起源まで、杉本さんの思考を余すことなく伺いました。

収録日:2020.12.1
杉本 博司|Hiroshi Sugimoto
1948年東京生まれ。1970年渡米、1974年よりニューヨーク在住。活動分野は、写真、彫刻、インスタレーション、演劇、建築、造園、執筆、料理と多岐にわたる。杉本のアートは歴史と存在の一過性をテーマとしている。そこには経験主義と形而上学の知見をもって、西洋と東洋との狭間に観念の橋渡しをしようとする意図がある。時間の性質、人間の知覚、意識の起源といったテーマがそこでは探求される。2008年、榊田倫之と建築設計事務所「新素材研究所」設立。2009年、公益財団法人小田原文化財団設立。1989年毎日芸術賞、2001年ハッセルブラッド国際写真賞、2009年高松宮殿下記念世界文化賞(絵画部門)受賞。2010年紫綬褒章受章。2013年フランス芸術文化勲章オフィシエ叙勲。2017年文化功労者。
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消えそうな世界を生け捕りにする

Talk with : 上田 義彦(写真家)

第七回目のゲストは写真家の上田義彦さん。初監督作品『椿の庭』が公開されたばかりの上田さんにお越しいただき、映画づくりへの思いや撮影の背景を存分に伺いました。また、かねてから親交があり、これまで世界各地をともに旅してきた二人が、旅を振り返りつつ、そこから導かれる日本への想いや仕事への向き合い方について語り合いました。

収録日:2021.4.15
上田 義彦|Yoshihiko Ueda
1957年生まれ、写真家。多摩美術大学教授。
1982年に写真家として独立。ポートレート、静物、風景、建築、パフォーマンスなど、カテゴリーを超越した作品は国内外で高い評価を得る。東京ADC賞最高賞、ニューヨークADC賞をはじめ、様々な賞を受賞。作家活動は独立当初から継続し、代表作に「Quinault」「AMAGATSU」「Materia」「at Home」など、2020年までに38冊の写真集を刊行。近著に「A life with Camera」「林檎の木」「68th Street」がある。2014年には日本写真協会作家賞を受賞。2021年4月に初監督作品となる映画『椿の庭』を公開。
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まだ見ぬ世界の入り口をつくる

Talk with : 河瀨 直美(映画監督)

第八回目のゲストは映画監督の河瀨直美さん。『殯(もがり)の森』『あん』『朝が来る』など数多くの作品を制作してきた河瀬さん。撮影現場での様子や編集について伺う中で、映画とデザインの異なるものづくりのあり方が見えてきました。公式監督を務める東京五輪についても伺いました。

収録日:2021.3.16
河瀨 直美|Naomi Kawase
映画監督。奈良を拠点に映画を創り続ける。一貫したリアリティの追求はカンヌ映画祭をはじめ、各国の映画祭で受賞多数。代表作は『萌の朱雀』『殯の森』『2つ目の窓』『あん』『光』など。最新作『朝が来る』はCannes 2020 オフィシャルセレクション、第96回米アカデミー賞国際長編映画賞候補日本代表として選出。第41回日本アカデミー賞優秀監督賞・優秀撮影賞を受賞。東京2020オリンピック公式映画監督に就任、2025年大阪・関西万博のプロデューサー、シニアアドバイザーも務める他、CM演出、エッセイ執筆などジャンルにこだわらず活動を続ける。プライベートでは野菜やお米も作る一児の母。
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日本の残像を見つめて

Talk with : アレックス・カー(東洋文化研究者)

第九回目のゲストは東洋文化研究者のアレックス・カーさん。日本の価値に気づき、長きにわたって活動してこられたアレックスさんに、日本の原点である祖谷での体験や小値賀島での古民家再生の話を通して、日本に対する思いや美学、日本のラグジュアリーはどこにあるのか、などについて伺いました。

収録日:2021.4.2
アレックス・カー|Alex Kerr
東洋文化研究者、特定非営利活動法人篪庵トラスト理事。1952年米国生まれ。1964年に初来日。イエール大学にて日本学専攻。オックスフォード大学で中国学の修士号を取得。1977年より京都府亀岡市に在住し、日本と東アジア文化に関する執筆、講演等に携わる。2004年から2010年京都で町家を修復し宿泊事業を営んだ後、活動を地方へと展開。伝統家屋の修築保存活動、景観コンサルタントを各地で行い、滞在型観光の促進に寄与。これまでに数十軒の古民家を改修。著書:『美しき日本の残像』(93年新潮社、新潮学芸賞受賞)、『犬と鬼』(02年講談社)、『ニッポン景観論』(14年集英社新書)、『観光亡国論』(19年中公新書)、『ニッポン巡礼』(20年集英社新書)など。
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「普遍」と「わたし」の境界線をなぞる

Talk with : 永井 一正(グラフィックデザイナー)

第十回目のゲストはグラフィックデザイナーの永井一正さん。長きにわたってデザインに携わり、日本のデザインを世界に発信してこられた永井さん。自身の創作にまつわる思考やその転換、草創期から現在に至るまでの日本デザインセンターの軌跡、日本観や自然観など、永井さんが辿ってきたデザインの道程について存分に伺いました。

収録日:2021.7.26
永井 一正|Kazumasa Nagai
1929年大阪に生まれる。1951年、東京藝術大学彫刻科中退。1960年日本デザインセンター創立に参加、現在最高顧問。ADC会員、JAGDA特別顧問。札幌冬季オリンピック、沖縄海洋博、茨城県、新潟県、アサヒビール、JA(全国農業共同組合)、つくばエクスプレス、三菱フィナンシャル・グループ等、多くのシンボルマークを制作、展覧会、環境ポスターなど幅広く手掛ける。主な受賞暦は、日宣美会員賞、朝日広告賞グランプリ、亀倉雄策賞、毎日デザイン賞、東京ADCグランプリ、芸術選奨文部大臣賞、紫綬褒章、毎日芸術賞、勲四等旭日小綬章受章。ワルシャワ、ブルノ、モスクワなどポスター国際展でグランプリ受賞等多数。 
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ドーナツの穴から何を見るか

Talk with : 金井 政明(株式会社良品計画 代表取締役会長)

第十一回目のゲストは株式会社良品計画 代表取締役会長の金井政明さん。始まりの思い出話から、地方へと積極的に巻き込まれていく現在・近未来の取り組みまでを含みつつ、旅、家、学校、農業、地域、地球環境など、多様な文脈から無印良品の可能性について語り合います。

収録日:2021.8.2
金井 政明|Masaaki Kanai
1957年生まれ。西友ストアー(現合同会社西友)を経て、93年良品計画入社。生活雑貨部長として長い間、売上の柱となる生活雑貨を牽引し良品計画の成長を支える。その後、常務取締役営業本部長として良品計画の構造改革に取り組む。2008年代表取締役社長、15年代表取締役会長に就任、現在に至る。西友時代より「無印良品」に関わり、一貫して営業、商品分野を歩み、良品計画グループ全体の企業価値向上に取り組む。
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ロゴスとピュシスのあいだに揺れる

Talk with : 福岡 伸一(生物学者)

第十二回目のゲストは生物学者の福岡伸一さん。ガラパゴス諸島への旅という共通体験を持つ二人。島で経験した驚きや発見を振り返りつつ、島独自の生態系やダーウィンの進化論などへの考察を通して、ロゴス(言葉、文明)とピュシス(自然)の間にある人類の営みを見つめなおします。

収録日:2021.8.27
福岡 伸一|Shinichi Fukuoka
1959年東京生まれ。京都大学卒。米国ハーバード大学医学部博士研究員、京都大学助教授などを経て現職。サントリー学芸賞を受賞し、80万部を超えるベストセラーとなった『生物と無生物のあいだ』(講談社現代新書)や『動的平衡』(木楽舎)など、“生命とは何か”を動的平衡論から問い直した著作を数多く発表。近刊に『生命海流GALAPAGOS』(朝日出版)。大のフェルメール好きとしても知られ、世界中に散らばるフェルメールの全作品を巡った旅の紀行『フェルメール 光の王国』(木楽舎)を上梓。また、2015年11月からは読書のあり方を問い直す「福岡伸一の知恵の学校」をスタートさせている。
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現実と仮想に橋をかける

Talk with : 中村 勇吾(インターフェースデザイナー)

第十三回目のゲストはインターフェイスデザイナーの中村勇吾さん。ゲーム『HUMANITY』の制作意図や背景を主題として、UI/UXの設計、WebやSNSの変遷について、群れとしての個体のあり方など、テクノロジーにまつわる多様な側面から、戌年同士の二人が語り合います。勇吾さんの旅の思い出についても伺いました。

収録日:2021.11.05
中村 勇吾|Yugo Nakamura
ウェブデザイナー/インターフェースデザイナー/映像ディレクター。1970年奈良県生まれ。東京大学大学院工学部卒業。多摩美術大学教授。1998年よりウェブデザイン、インターフェースデザインの分野に携わる。2004年にデザインスタジオ「tha ltd.」を設立。以後、数多くのウェブサイトや映像のアートディレクション/デザイン/プログラミングの分野で横断/縦断的に活動を続けている。主な仕事に、ユニクロの一連のウェブディレクション、KDDIスマートフォン端末「INFOBAR」のUIデザイン、NHK教育番組「デザインあ」のディレクションなど。主な受賞に、カンヌ国際広告賞グランプリ、東京インタラクティブ・アド・アワードグランプリ、TDC賞グランプリ、毎日デザイン賞、芸術選奨文部科学大臣新人賞など。
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血の通ったアブストラクト

Talk with : 齋藤 精一(パノラマティクス 主宰)

第十四回目のゲストはパノラマティクス 主宰の齋藤精一さん。3D都市モデル「PLATEAU(プラトー)」の企画・設計や日本各地での芸術祭のプロデュース、ミラノ万博、ドバイ万博における日本館のディレクションなど、テクノロジーを軸としたクリエイティブを数多く手掛ける齋藤さんに、2025年の大阪万博の構想や今後の日本の展望について伺いました。

収録日:2022.02.01
齋藤 精一|Seiichi Saito
1975年神奈川県生まれ、建築デザインをコロンビア大学建築学科(MSAAD)で学び、2000年からニューヨークで活動を開始。Omnicom Group傘下のArnell Groupにてクリエイティブ職に携わり、2003年の越後妻有アートトリエンナーレでのアーティスト選出を機に帰国。2006年株式会社ライゾマティクス(現:株式会社アブストラクトエンジン)設立、2016年よりRhizomatiks Architectureを主宰。2020年組織変更によりRhizomatiks Architectureは、Panoramatiksと改称。現在では行政や企業などの企画や実装アドバイザーも数多く行う。2018-2021年グッドデザイン賞審査委員副委員長。2020年ドバイ万博 日本館クリエイティブ・アドバイザー。2025年大阪・関西万博People’s Living Labクリエイター。
Photo. Muryo Honma (Rhizomatiks)
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信じられるものこそ真実である

Talk with : 守屋 貴行(Aww/Nion 代表取締役)

第十五回目のゲストはAww/Nion 代表取締役の守屋貴行さん。immaをはじめ、数々のバーチャルヒューマンを生み出しプロデュースしている守屋さん。immaの制作背景や日本のアニミズム的発想とクリエイティブの関係性、バーチャルとネイチャーの相互作用など、現代を取り巻くテクノロジーや仮想現実の状況を、背後にある日本の精神性も含めて語り合いました。

収録日:2022.02.18
守屋 貴行|Takayuki Moriya
映像プロダクションにて企業のCM制作やMVを数々手がけ、16年にNION inc.を設立、アートフィルム「カムイ」を日本とアート・バーゼル・マイアミ・ビーチで興行するほか、ソフィ・カルプロジェクトや江之浦測候所でケルシー・ルーのライブなどを主催。19年にimmaらバーチャルヒューマンを創造、マネジメントするアウ(Aww inc.)を設立、20年にはWWDが選ぶ「今年の10人」に選出。21年のパラリンピック閉会式のプロデューサーを務め、全体の映像制作のプロデューサーと監修。22年には、2025年日本国際博覧会(万博)キャラクター選考委員に就任した。
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感覚の根幹を震わせるもの

Talk with : 西野 嘉章(東京大学名誉教授)

第十六回目のゲストは東京大学名誉教授の西野嘉章さん。多様な領域に知見を持ち、研究者、デザイナー、翻訳者などとして幅広く活躍するとともに、標本や関数模型といった学術廃棄物をはじめ、数々のオブジェクトを蒐集し、そこに潜在する価値を書籍や展示を通して広く発信してきた西野さん。その比類ない思考や視点、世界の見方を伺いました。

収録日:2022.03.25
西野 嘉章|Yoshiaki Nishino
1952年生。文学博士。東大総合研究博物館、同小石川分館、同インターメディアテクを立ち上げる。博物館工学を創始。「アート&サイエンス」をテーマに、モバイルミュージアムをグローバルに推進する傍ら、日本近代文芸、西洋美術、前衛芸術の書誌学と取り組む。『東アジアの形態世界』『歴史の文字』『学問のアルケオロジー』『真贋のはざま』『マーク・ダイオンの「驚異の部屋」』『プロパガンダ』『鳥のビオソフィア』『維新とフランス』『逸脱美考』『Made in UMUT』『雲の伯爵』『形と力』ほか展覧会企画多数。2015年仏国レジョン・ドヌール勲章シュヴァリエ受章。
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立ち返る言葉があること

Talk with : 坂本 政謙(株式会社岩波書店代表取締役社長)

第十七回目のゲストは岩波書店代表取締役社長の坂本政謙さん。『デザインのデザイン』『日本のデザイン』など、原の著作の担当編集として20年以上の付き合いがある坂本さん。デジタル化によって再編の最中にある出版業界や書籍の話題を皮切りに、言葉、風土、文化など、日本という国が持つ無形の価値について語り合いました。

収録日:2022.07.29
坂本 政謙|Masanori Sakamoto
2021年6月より現職。1964年生まれ。石油会社勤務を経て、1990年に岩波書店入社。営業部で書店営業を担当したのち編集部に異動。思想・哲学系の学術書から文芸まで、編集者として幅広く活動。主な担当書に『丸山眞男集』、シリーズ『思考のフロンティア』、加藤典洋『言語表現法講義』(第10回新潮学芸賞)、佐藤卓己『「キング」の時代――国民大衆雑誌の公共性』(第24回日本出版学会賞、第25回サントリー学芸賞)、原研哉『デザインのデザイン』(第26回サントリー学芸賞)、赤坂憲雄『岡本太郎の見た日本』(第17回ドゥマゴ文学賞、第58回芸術選奨文部科学大臣賞)、佐藤正午『月の満ち欠け』(第157回直木賞)、佐藤卓己『ファシスト的公共性――総力戦体制のメディア学』(第72回毎日出版文化賞)。
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日本列島に点を打つ

Talk with : 公文 健太郎(写真家)

第十八回目のゲストは写真家の公文健太郎さん。各地を訪れ、土地に暮らす人に出会い、営みに触れることで初めてその場所を写すことができると話す公文さん。点を打つように日本の農地や半島を巡る中で、どのように日本を見つめ、感じてこられたか、お話を伺いました。AIによる画像生成、各地の食の話、旅の楽しみ方などについても伺いました。

収録日:2022.9.16
公文 健太郎|Kentaro Kumon
1981年生まれ。写真家。ルポルタージュ、ポートレートを中心に雑誌・書籍・広告で幅広く活動。同時に国内外で「人の営みがつくる風景」をテーマに作品を制作。
近年は、日本全国の農風景を撮影した『耕す人』、川と人のつながりを考える『暦川』、半島を旅し日本の風土と暮らしを撮った『光の地形』などを発表。最新作は、瀬戸内にある手島の過疎化をテーマに写真集『NEMURUSHIMA-THE SLEEPING ISLAND』(眠る島)としてドイツのKEHRER社から出版。
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暗黒の深海を見つめて

Talk with : 藤倉 克則(海洋生物学者)

第十九回目のゲストは海洋研究開発機構(JAMSTEC)の海洋生物環境影響研究センターでセンター長を務める藤倉克則さん。深海の生態系を通して地球環境や人間が生態系に与える影響について調査を行っている藤倉さんに、まだまだわからないことの多い深海世界について伺います。また、海洋プラスチック問題や日本の養殖業の展望についても語り合いました。

収録日:2023.2.7
藤倉 克則|Katsunori Fujikura
海洋研究開発機構 海洋生物環境影響研究センター センター長(上席研究員)。1964年、栃木県生まれ。専門は深海生物学。東京水産大学(現東京海洋大学)修士課程修了、学術博士(水産学)。2019年より現職。「しんかい6500」や深海ロボットなどを使い深海生物の研究を行っている。海洋生物の多様性の研究や国際的プロジェクトにも加わり、日本近海は世界で最も生物多様性が高いことを科学的に示した。最近は、海洋保護区の設定や海洋プラスチック汚染に関わる研究にも携わっている。
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BECOMINGの美学

Talk with : 伊藤 亜紗(東京工業大学科学技術創成研究院未来の人類研究センター長)

第二十回目のゲストは東京工業大学科学技術創成研究院未来の人類研究センター長の伊藤亜紗さん。障害を通して、人間の身体のあり方を研究している伊藤さんを迎え、他者と共有できない感覚をいかに共有するか、芸術表現と老化の関係、文化の違いによる身体感覚の多様性など、多元的な世界をあらためて認識し直す方法について語り合います。

収録日:2023.9.26

※音源冒頭の肩書きは収録当時のものです。

伊藤 亜紗|Asa Ito
美学者。東京工業大学科学技術創成研究院未来の人類研究センター長、リベラルアーツ研究教育院教授。MIT客員研究員(2019)。もともと生物学者を目指していたが、大学3年次より文転。2010年に東京大学大学院人文社会系研究科基礎文化研究専攻美学芸術学専門分野博士課程を単位取得のうえ退学。同年、博士号を取得(文学)。主な著作に『目の見えない人は世界をどう見ているのか』(光文社)、『どもる体』(医学書院)、『記憶する体』(春秋社)、『手の倫理』(講談社)。第13回(池田晶子記念)わたくし、つまりNobody賞、第42回サントリー学芸賞、第19回日本学術振興会賞、日本学士院学術奨励賞受賞。